愛情の連続体

一般的に「恋愛」と「友情」は区別されるものである^{1 2} が、 実際にはそうではないと捉えるのが直感的だと考える。 もし両者が分別可能であるとしよう。すると以下のようになる

1. 恋愛は恋愛の連続体に、友情は友情の連続体に存在する
2. 恋愛のはじまりと友情のはじまりは区別できる
3. 人間関係のおよそ生じるところでは、はじめから恋愛と友情が区別できる

人間が人間と出会って(これは直接に出会うことに限らない) 関係がはじまる時、それがどんなカテゴリに入っているかなど分からないのである。人間関係は断面で切ることができない、愛情の連続体にある。
これをクワ(クォイ)セクシュアル³ と捉える動きもある。 個人が恋愛と友情を区別して捉えるのが一般的とされるからこそ名前がついているのであろう。

なぜ恋愛と友情を区別しようとするのかというと、それは恋愛というものが流行していること、恋愛における排他性が語られているからだと考える。 恋愛という概念が生まれたのは近代社会であり⁴、モノガミー は社会の成立に従って(一夫多妻と共に) 一般になった⁵。
恋愛という概念が生まれて以降、今はその流行の中期〜後期にあるだろう。モノガミーは一般に広まり、恋愛は排他的であり、恋愛的結びつきは単一にしか結ばれないという考えのもとになっている。